2011年7月26日火曜日

Sunrise Single-Speed MINI

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Sunrise Single-Speed MINI, a set on Flickr.

先日のMulti-Speed MINIに続き、Sunrise cycles のスタンダードスレーム、
Single-Speed MINI の詳細でございます。


僕が発案、設計したシングルスピードのミニベロは、この車両で3モデル目となります。
一台目は以前の投稿にも出ました、LORO製 HIRAME MINI 。
そして 二台目がどこのなんという車両だったか、
とある事情により 考えた僕自身がこういった公の場で述べることが出来ません。
口を開くことを許されない僕の代わりに、Multi-Speedのフレームが 身をもって見る人にその答えを示しております。

三台目となる今回、小径シングルという敵の少なすぎるこのカテゴリーにおいて、
当Sunrise Single-Speed MINI は最高の一台である。 と宣言します!

ケルビムさんのミニにも、シクロックさんのミニにも乗ったことがある訳ではないので、
それが事実かどうかは分かりませんが、少なくとも自分自身で設計したものの中では最高だ。 と宣言します!

一台目は本当に何も分からずに、サイズに意味などありませんでした。
二台目はその反動でか、安定性の極めて高いフルサイズの車両感のある特性となってしまいました。 
これがミニであることを失念していたとしか思えません。

しかしながら、その2台のおかげで、固定ギアで乗ることのできるホイールサイズの妥協点が
W/O 20" (ETRTO 451)であることもわかりました。


「ミニは程よくミニらしく。」
初心?に立ち返り、それが今回のテーマだったようにも思います。

固定ギアの使用も前提に考えたこのフレームは、リアセンターを430~460mmとし,
スキッド時も後輪が浮くことはありません。
それにより いわゆるミニベロに比べれば、ある程度の漕ぎ出しのもたつき感があることは否めませんが、
漕ぎ出し・登坂においては、ホイール径の絶対的なアドバンテージの方がよっぽど大きいと思っています。


前に下がるトップチューブは、Multi Speedとは異なり ヘッドチューブとの交点を起点としており、
フレームに極めて大柄な印象を与えています。
事実フレームサイズはホリゾンタルトップのものより25mm以上大きい数字の設定です。
当然 跨ぎ位置は上がり、跨がる人に柔軟な考え方と理解、そして機敏なモーションを求めます。


トップチューブに内蔵されるブレーキワイヤーはアウターとインナーに分割され、トップチューブの前と後でアウターワイヤーの出代が変わることはありません。 
もちろん、内部にはインナーのみが通るパイプが走り、カーボンフレームのようにインナーの出口を必死に探る必要もありません。


初回ロット標準のV、カンチブレーキに加え、キャリパーブレーキ、ディスクブレーキ、
コースターブレーキ と、オプションの選択により あらゆるブレーキシステムに対応しています。
もちろんフレームのエンド幅は120mmですが、SJ Disc Adapterの使用によりディスクブレーキ仕様にすることが出来ます。


Multi-Speed と同様、エンドにホイールの掛かるフェイス部分にはステンレス製のフェイスがロウ付けされています。  もちろん、エンドそのものもオリジナルのものです。


フォーク長はどのホイールサイズ用ともつかないもので、あくまでもフレームとのバランスにより長さが決まっています。
また、フォークの3ピース構造が 集合のステイと相まって、統一感のあるシルエットを演出しています。


ヘッドリング、シートスリーブはMulti Speed のものとは対照的にクラシカルな印象に仕上げていますし、
エンドの取り付けの仕上げ方も、Multiとは違う印象を与える一要因になっていると思っています。



この初回のSingle-Speed。
Multi同様、この場では全て使えることが難しいほど、何気ないところにも意識を持って望めたと思っています。
正直、この仕様がスタンダードであり続けることは難しいかもしれません。
しかし僕が作る自転車の原点はこの偏向したカテゴリーにあると考え、可能な限り続けていきたいと思っています。

Sunrise cycles の Multi と Single。 2台のMINIのコントラストをぜひご覧頂けたらと思います。



Sunrise Single-Speed MINI Frame + Fork ¥115,500-



Multi と Single いずれもLORO HPV GROUP 各店にて、展示、販売しております。
それぞれのお店ごと、スタッフさんごとの組み立てがなされる予定です。

5つのお店に10台のSunrise cycles製 MINI 。
それぞれの個性を見るのが僕自身も非常に楽しみです!


Sunrise Standard MINI 三部作 本日で完結です。   御精読、誠にありがとうございました。



ロード、クロス、フィクシーと次々行くぞ!!!! てなもんです。

2011年7月25日月曜日

Sunrise Multi-Speed MINI

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Sunrise Multi-Speed MINI, a set on Flickr.

この車両はロードです。

「はあ??」 という失笑が聞こえてきそうですが、僕自身は間違っていないと思っています。

レース規定には到底沿わないため、ロードレーサーと呼ぶにはあまりにも勇気がいるかもしれません。

しかしレーサーがレーサー足り得るのはレースというフィールドでだけ。
100万円のロードレーサーも街中で乗られる以上、ロードレーサーではなくロードバイクとなるでしょう。

使用するフィールドをその車両の位置づけとするなら、これはオンロードを走るためのロードバイクです。
30km程度のある程度込み入った近距離のための、20"ホイールの使用を前提に考えられたロードバイクです。

ん? 詭弁だって?  その通りです。何か問題でも?
まあ、それならママチャリもロードですが、考え、作った僕がこの車両の位置づけを決めて良いのなら、
これはまぎれも無くロードバイクです。


ホイール単品の剛性が極端に高い小径車においても、
ある程度乗り心地を選択できるよう、タイヤチョイスの最も豊富なH/E 20"(ETRTO 406)を使用。

小径車特有の漕ぎ出しの軽さを加味した上で、直進性と後からの突き上げを考えリアセンターは420mm。
シートステイはS字にカーブしています。

前下がりのトップチューブは、チューブの中心を起点に傾斜しており
スタンドオーバーハイトは平均的な数値になっています。

前後とも406x37程度のタイヤが入るクリアランスを確保しており、Scwalbe / KOJAK の使用を推奨しています。
また、ブレーキキャリパーはショートリーチがご使用頂けます。

小径車の最大の難点であるヘッド回りの重量増を極力抑えるよう1"A-HEAD仕様となっており、
かつ、ポジション取りに困らないよう、極めて長いフォークコラムを使用しています。


エンドにホイールが掛かるフェイス部分はステンレスをロウ付けしていますし、
エンドそれ自体はもちろんオリジナルのものです。

写真のフォークはオプションの3ピースフォークですが、形はその他も含め3タイプから選択可能です。

それ以外にもあれやこれや、これやそれや。。
この場で全て伝えることは困難なほどに、そこここに意識を込めています。



現在、LORO BASHAMICHI(横浜)さんLORO WORLD RECUMBENTS(京都)さんに試乗車がございます。


心の師の言葉に「百見は一乗にしかず」というものがありました。
なっるほどな!と、えらく感銘を受けたものでした。

今、この車両に思うのは 「百見は万見にしかず」
ぜひ実際に見て、可能なら乗ってもらいたいものです。


形がどこかの車両と似てる??
それに関してはまた後日、Single-Speed MINIの詳細と共に。。


Sunrise Multi-Speed MINI Frame + Fork    ¥126,000~


2011年7月15日金曜日

It's Ready!!


P7139293, originally uploaded by Sunrise cycles.



今を去ること5年前、僕は当時勤めていた自転車屋”LORO HPV GROUP"にて、一台の小径車を
発案・企画し、大勢の方々の理解、協力の末、HIRAMEブランドでの製作のもと完成車として販売するに至りました。
今でこそ見慣れた感のあるシングルスピードの小径車。  
当時、見る人の目にその車両は新鮮に写ったことを今でも望んでいます。

その車両”HIRAME MINI”は、もちろん自転車として完成されている訳でも、
ジオメトリー的に優れている訳でもなく、安定的に供給された訳でも、
明確なオーダー方法を持ったいた訳でもありませんでした。
至らない点しか無いような車両でしたが、あのタイミングにそのような車両を発表できたことには強い意義があったと思っています。

また、その店に勤め出し一年も経たない人間にそんな機会を与えてくれる
その会社の体制は、非常に柔軟でかつ革新的なものだったように思います。

1ロットで打ち切り、というよりも立ち消え。
僕は今日まで何故あのような結末になってしまったのかを考えて来ました。
結果行き着いた答えは、
「自転車程度の大きさの一つのモノに、複数人の意識や理想を反映させることは望ましいことではない」 
という最初から分かりきったようなものでした。


今回、私達は Sunrise cycles 初のスタンダードフレームとして、シングルスピードマルチスピードの2台の小径車を販売します。
塗装こそ 大阪 ミルキーウェイさんにお願いするものではございますが、
企画から検品・発送に至るまで、その他の行程は全てこの狭い当ワークショップで行っています。
理想はほど遠くとも、現在、可能な限り上記の”答え”を体現しているモノだと胸を張って言えます。 
またそれを嬉しく思っています。


Sunrise cycles Multi Speed MINI Frame + Fork ¥126,000-

Sunrise cycles Single Speed MINI Frame + Fork ¥115,500-



現在、いずれのフレームも当方はもとより、全国の LORO HPV GROUP 各店さんで展示、販売していただいております。
ぜひ実際に店頭で、フレームセットの細部・全体を、完成車の車影を、
立ち振る舞いをご覧頂けたらと思います。





「小径車」  何のための車両なのか。 機能的に優れた点は?目的は?存在理由は?

僕自身もいまだ明確な答えを持ってはいません。
が、最近はこう答えます。 ギャルのはくミニスカートのようなものだと。
機能面や使用環境・方法に、大きな制限を課されても、はきたいからはく。
(男の熱い視線を集めない点でよっぽど自己満足的ですが。)

欲しいことに理由なんかいらないじゃないですか。

車両の詳細は次回の投稿にてご案内致します。 よろしくお願い致します。


Sunrise cycles のスタンダードフレーム。 今後は ロード、クロス、MTN、フィクシーと続き、
フルサイズは計5車種、全7モデルを予定しています。
こちらもご期待下さい!!

現在、ロードとクロスとフィクシー の前半分が完了しています。  ああ、先長い。。。

2011年7月13日水曜日

Rew10 Works & Sunrise cycles @ Helavna cycle

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昨日、Rew10 の池田さんに呼んでいただき、新しくフレームショップを始められた
Helavna cycle さんの工房 ”ブナ房” へお邪魔して参りました。

東京タワーからほど近い、東麻布と言うアメイジングな立地あるブナ房。
閑静な住宅街のとあるビル一階の奥に、ウチには置くことすらできない巨大な工作機械群が。

デカい機械マジ羨ましい。。。


ラグドフレームを中心?にやられるのでしょうか。 
僕自身はお作りになる車両のイメージはクラシックと捉えました。

Rew10 , Sunrise そしてHelavna。
夕方にお邪魔してから日が変わるまで、東京の若手フレームビルダーが一堂に会する、なんとも楽しい夜でした。

このHelavnaさん、遥か以前、僕が雇われの時に企画したHIRAME single MINI の取材

僕と一度お会いしていたことを覚えてくれてました。
なのに僕は忘れておりました。。。 すいません。
いや〜、どこで巡り合わせがあるかわからないものですね。 いろいろやっとくもんだ!


自作ブレイズオンの細かい作り方まで 事細かに教えてくれたHelavnaさん。
彼にもRew10 池田さんと同じく、変わらぬ強い自転車愛を感じました。


もしあなたが望むなら、次、この場にいるのは他ならぬあなた自身でしょう。

違う個性を見たい!  単純に言葉通りの意味で。 
ぜひあなたの自転車を僕達に見せてください。


皆様、今後ともよろしくお願い致します。