2015年6月10日水曜日

数字で

P6107893


最近、要所要所の計測器具を写真のようなダイヤルゲージ付きに交換していっています。
今までスコヤやハイトゲージなどで目視し ”ずれているか否か” でチェックしてきたわけですが、やっと ”どれぐらいずれているか” を
数字で把握することができるようになったわけです。

う〜〜ん、マンダム。 もとい! う〜〜ん、進歩!! 
と叫んでやってください。お願いします。

目的は自身のフレーム精度をより高めるため といったいかにもありそうで、それでいて意味のよくわからないことではなく、単純に当BYOBでつくられるフレームに公差を設けるためです。

以前、日本のラグビー代表監督に外国人が就任した際、ウェアラブル端末でデータを数値化しチームの劇的な強化を図った という話を聞きましたが、
その折に監督は
「日本人は数値化されると気にせざるを得ない国民性を持っている」
というようなことをいっていましたが、、
(というかその話を聞いて計器を作ろうと思った訳ですが)

確かに!! めっちゃ気になるわ〜


写真のエンド直角度測り器の他にBB直角度、ST水平度、チューブ曲がり度チェッカーも作ったのですが、目的違って作りましたが、図らずも自身のフレーム精度(とかいうもの)の向上にも一役買う結果になった訳です。

めでたしめでたし



ではなく本題はここからで、

今までこういう「精度高くフレーム作ってますよ!」っていう写真は全く撮る気がありませんでした。
この写真が真実である と、僕以外の誰が言えるのでしょうか。
この写真を見ただけで 「うわ! 精度高い!信頼できる!」って手放しで思えるおめでたい人が果たしているでしょうか。
ゲージの0点が直角であるとなぜわかるのでしょうか。
ただそれを意味する状態を作って撮られた写真ではない と一体何を根拠にそう言えるのでしょうか。
「こうやって測ってますよ」 という自己紹介的内容以外に、この写真を撮ることに何か意味があるのでしょうか。

ずっとそう思ってきました。


実際0点が直角だしこのフレームのエンドは120mmで0.02mmしか直角度が動いていませんでした。
つまりこの写真は本当です。

0.02/120mm = 0.117/700mm です。
つまりホイールの一端はたった0.06mmしか振らない計算になります。

ロードフレームのステイとリムの距離が左右で1ミリ違うと見たらわかります。
0.5ミリで「なんかずれてるなぁ」。
0.1ミリでは見てもわかりません。 少なくとも今の僕はその目を持っていません。

じゃあもし0なら? 実際に「全くずれていない」わけです。 当然です。

じゃあ、0.01なら? 0.001なら? 0.0001なら?


計器を作る以前の 「ずれているか否か / 0 or Not 」の状況においては”0”のみが意味のある数字でした。
人がホリゾンタルトップを求める理由はそこにあると僕は思っています。

0だから良い。0だから優れる。


そんな UBIに行けばフレームビルダーになれる といった考えにも近い、
=で事象を繋げられる、単純で簡単な答えの出し方しかない状態から脱却することがいかに重要か。
それこそがくるくる動く針の言うことだと思う。

例えるなら、
ドリルで穴を空けきらなければそれは凹みになり、とりもなおさずそれも穴であるというような。
0も1も均等にそこにあるというような。
写真が嘘である可能性と同じく、本当である可能性もまたある というような、
ちょっと考えれば当たりまえのことを右脳で理解させてくれた。

今回作った計器群から得たものは多かったようです。
夢の中のあたるの母のような気分です。


とりあえずやってみましょう